2016年1月19日火曜日

EBV再活性化とは何か

ウイルスの再活性化とはなんでしょうか。

ウイルスの再活性化とは、細胞のなかに潜伏感染していたウイルスが、ストレスなどの免疫低下時に、再度活性化(増殖)して、症状(疾病)を起こすことです。

たとえば、水痘・帯状疱疹ウイルスでは、初期感染で水痘を、再活性化で帯状疱疹を起こします。
単純疱疹ヘルペスは、口の周りの水泡、口唇ヘルペスを再活性化により繰り返し起こします。

ウイルス再活性化は、ヘルペスウイルスではよく見られる現象ですが、同じグループに属しているにもかかわらず、EBVでは再活性化が問題になりにくいとされています。通常は移植後リンパ増殖性疾患という、まれなケースでのみ再活性化が問題となっています。


問題になりにくいため、あまり研究はされていませんが、EBVでも再活性化が起こっていると思われます。

唾液内へのEBVの分泌割合は32~73%と幅があり、咽頭でのEBV再活性化との関係があると考えられています。

全身性のEBV再活性化では、感冒症状、すなわち発熱、倦怠感、咽頭痛、リンパ節腫脹(肝脾腫)などが生じると思われます。通常は短期間で治まるため、風邪と見分けがつかず、問題になることはないのでしょう。

しかし、この全身性の再活性化が一過性に終わらずに、腫瘍性に持続的に起こる場合がごく稀に起こることがあります。それがCAEBVです。


では、単なるウイルス再活性化とCAEBVをどう区別すればよいのでしょうか?
次はそれについて述べてみたいと思います。

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